CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

アルゼンチンから届いた極上のサスペンス「木曜日の未亡人」のレビューをUPしました!  

☆舞台は2001年のアルゼンチン。金融危機で社会が揺れる中、超高級住宅街では、中世の貴族社会を彷彿とさせる優雅なパーティが開かれていた。
その直後、豪邸のプールで男3人の死体が発見される。警察は感電による事故と判断するが…。

男たちの死は、事故なのか殺人なのかそれとも…。
謎の死を遂げた男たちは、この住宅街の住人。
何不自由なく優雅に暮らしているかに見える人々だったが、それぞれが悩みを抱えている。
中心人物の夫婦は冷え切った関係にあり、見せかけの愛に苦しんでいる。
隣人の若い妻は心の病を抱えたDVの夫に怯える日々を送っている。
エリートサラリーマンだった男は職を失ったことを家族に告げられず、貯金は底を突こうとしている。
そして、引きこもりがちの息子のいる一家は、妻が職のない夫に代わって家族を支えている。

幸せそうな高級住宅街で暮らす人々の裏事情は、豊かさから没落したアルゼンチン社会を見事に投影している。自分たちの置かれている状況を直視できず、優雅だった過去の生活にしがみつく大人たち。そんな大人の姿を思春期を迎えた子供たちは、冷やかに見つめている。

設定は「デス妻」に似ているが、内容はシリアス。家族もそれぞれ個性的で、心理描写も秀逸だ。
斜陽を迎えたアルゼンチン社会や、過去の豊かさにしがみつき現実に対応できないひ弱なエリートたちの姿は、今の日本社会や日本人にも通じるものがあり、身につまされた。

人間も社会もいつかは成長が止まり秋を迎えるものだ。その変化から目を背けず、どう乗り越え、新しい価値観で生きていくか。みんなが考えなければいけない時期に来ているのかも…。
そんなことをしみじみと考えさせられる上質のサスペンスだった。

木曜日の未亡人 LAS VIUDAS DE LOS JUEVES
マルセロ・ピニェイロ監督、パブロ・エチャリ、レオナルド・スバラグリア、エルネスト・アルテリオ出演
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Posted on 2011/01/15 Sat. 13:16 [edit]

category: 映画レビュー

thread: DVD - janre: 映画

tb: 0   cm: 2

コメント

興味深いですね

デス妻に似たノベラですか。
面白そうですね。ところで日本で視聴できるんでしょうか?

時間が無い人なので動画共有サイトで見れると助かるんですけど

URL | あれはんどろ #-
2011/01/17 15:08 | edit

ありがとうございます

コメントありがとうございます!
DVDレンタル始まりましたので、ぜひご覧ください~

URL | bossa #-
2011/01/17 21:41 | edit

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