CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

ラテン発の2つのオムニバス映画をご紹介!クストリッツアも参加しています!  

やっと桜の開花情報が、ちらほら聞こえてくるようになりました。
下を向きがちだった2011年度にさよならして、2012年度はポジティブ&アグレッシブに行きまっせー。
と、いうことで、2012年注目のラテン発オムニバス映画をご紹介します。

1本目は、ラテンを愛する7人の映画人が、それぞれの視点でハバナの日常を追っていくオムニバス『7 dias en La Habana』。
月曜は、『チェ』での迫真の演技が記憶に新しいベニチオ・デル・トロが初監督。
火曜はアルゼンチン映画界をけん引するパブロ・トラペロ(主演は我らがエミール・クストリッツア監督!)などなど、見逃せないビッグネームがずら~り。

月曜:ベニチオ・デル・トロ監督
火曜:パブロ・トラペロ監督(アルゼンチン・『カランチョ』等々)
水曜:フリオ・メデム監督(スペイン)
木曜:エリア・スレイマン監督(パレスチナ)
金曜:ギャスパー・ノエ監督(フランス人だと思ってたけどルーツはアルゼンチン!)
土曜:フアン・カルロス・タビオ監督(キューバの巨匠。「苺とチョコレート」をトマス・グティエレス・アレアと共同で監督)
日曜:ローラン・カンテ監督(フランス・『パリ20区・僕たちのクラス』)

公式サイト

もう1本のオムニバス『Words with Gods』は、イニャリトゥ監督作品で知られるメキシコの名脚本家ギリェルモ・アリアガが中心になって製作した作品。
こちらでは、クストリッツアは本業の監督として参加。
また、『エリート・スクワッド』でベルリン映画祭を制覇したブラジルのジョゼ・パジーリャ監督、
傑作『亀は空を飛ぶ』『ペルシャ猫を誰も知らない』のバフマン・ゴバディ監督、
日本の中田秀夫監督も名を連ねております。
2012年、各国の国際映画祭で注目を浴びることは間違いなし!の要チェック作品です。
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Posted on 2012/03/31 Sat. 15:09 [edit]

category: ラテン映画

thread: 映画情報 - janre: 映画

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2011年劇場公開映画のベスト3は『モンガに散る』『永遠の僕たち』…  

遅ればせながら、毎年恒例の年間ベスト映画を発表いたします!

My Best 1 『モンガに散る』
台湾の若手スターにメロメロになりました…

My Best 2 『永遠の僕たち』
ガス・ヴァン・サント監督の定番ワールド。D・ホッパー2世にほろり…。

My Best 3 『マイウェイ 12,000キロの真実』
日韓スターの共演に歓喜!延々と続く戦闘シーンに、強いメッセージ性を感じました。


その他『ウッドストックがやってくる』『未来を生きる君たちへ』など、若者たちの生きざまをストレートに描いた作品に、妙に心を揺さぶられた1年でありました。

2012年は、どんなトキメキに出会えるのでしょーか?!

レビューはこちら

Posted on 2012/03/27 Tue. 00:00 [edit]

category: 映画レビュー

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311、震災から1年が経ちました…  

震災から1年が経ちました。
いろいろな意味で価値観が変わったこの1年。

日常を平穏に過ごせることの大切さに気付かされ、
原発依存の現状とその代償を思い知らされ、
疎遠になっていた古い知り合いと旧交を温め、
特別興味もなかった故郷への思いを再確認し…。

母校の体育館は今もまだ、使用禁止状態。
傾いたままの家、陥没したままの道路など、
まだまだ、傷跡は残っていますが、
新しい春に向けて、前を向いて生きましょう!

今日1日ぐらいは、感傷に浸ってみようと思います。


Posted on 2012/03/11 Sun. 00:00 [edit]

category: 未分類

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先週末はバルカン半島映画づけ!『モンテビデオ』『引き裂かれたイレブン』『サラエボ、希望の街角』  

先週末は、偶然が重なってバルカン半島が舞台の映画を続けて3本鑑賞。
クストリッツア映画とは一味違った切り口で、セルビア、クロアチア、ボスニア、それぞれの立場の違いも垣間見ることができた。
フットボール映画祭で上映された『モンテビデオ』は、30年代のベオグラードが舞台のセルビア映画、
『引き裂かれたイレブン オシムの涙』は、90年代のユーゴ分裂をサッカー選手の目から見つめたドキュメンタリー、
『サラエボ、希望の街角』は、戦後のサラエボで生きる若者たちの心情に迫ったボスニア映画。
バルカン半島で暮らす人々にとって、ユーゴスラビアという国は、どんな意味を持つのだろうか…。

モンテビデオ Montevideo, Bog te video: Prica prva
ドラガン・ジェログリッチ監督、アレクサンダル・ティルナニッチ、ブラゴイェ・マリヤノビッチ、ニーナ・ヤンコビッチ出演
☆1930年、世界初のワールドカップがウルグアイのモンテビデオで開かれることになり、ユーゴスラビアにも招待状が届く。
だが、出場の資金を捻出できないユーゴ・サッカー協会は、窮地に立たされる。
一方、たび重なる戦争が終わり、人々が日常を取り戻しつつあったベオグラードの下町で、天才的技術を持つティルケが現れる。彼は、18歳でベオグラードのチームに合格し、すでにスター選手のモシャとコンビを組むことになる。
☆☆戦争と戦争のはざまにあり、唯一平和だった1930年代のベオグラードが舞台のノスタルジックな青春ストーリー。
サッカーを愛する人々と、Wカップ出場を目指す選手たちの姿をハートウォーミングに描いている。子供からお年寄りまで楽しめそうな軽快な内容なので、現地で大ヒットし、ドラマ化され、パート2も製作されている、というのもうなづける。
日本で言えば「三丁目の夕日」みたいなものでしょう。
もちろん、クストリッツア映画のような毒もないし、内容も浅いし、やたらと長いし、字幕スーパーも難ありだし…、突っ込みどころは多かったのだが、今、セルビアで暮らす人々の映画の嗜好がわかっただけでも、興味深い作品である。
子供が見たら、サッカーが上手でイケメンの選手たちに憧れるだろうし、若いカップルは、恋愛ドラマに興味を持つかもしれない。
また、年配の人たちは、ユーゴスラビア人であることより、セルビア人であることに拘っている映画の中の人々に、共感していたかもしれない。

バルカン半島で過去に起こった様々な紛争は、当事者にしか理解できないことが多々ある。
歴史書を読み、ニュースで見聞きするだけでは、人々の複雑な思いや本音を知ることはできない。
なぜクロアチア人が、ユーゴ代表になることを拒んだのか、
なぜ政治家は、「ユーゴ代表にクロアチア人を呼べたら金を出す」と言ったのか、
なぜ試合の後で、観客は、セルビアの歌を歌ったのか。
そして、この映画をクロアチアや、ボスニアの人たちはどんな思いで見ていたのだろうか…。

知りたいことが多々出てきてしまったのだが、この映画は政治的な映画ではありません。
民族問題はいろいろ複雑ではあるのだけれど、悲劇を乗り越え、明るく前向きに陽気に生きるのが、バルカンの人々のたくましさ、ということだけは、はっきりと理解できたし、そんな彼らに拍手を送りたくなった。

上映後に登壇した、元オシム監督の通訳・千田さんのブログに、この映画の背景が詳しく紹介されています。
ブログ

引き裂かれたイレブン オシムの涙
☆ユーゴスラビア分裂前後にサッカーのユーゴ代表となった選手たちと、最後のユーゴ代表監督イビチャ・オシム。彼らの証言と、当時の代表戦のニュース映像で、悲しい歴史を振り返っていく。
国の混乱により、純粋なスポーツであるサッカーが、政治に利用されてしまった悲劇を生々しく伝えた見ごたえのあるドキュメンタリーである。
クロアチア人とセルビア人の両親を持つミハイロビッチの戸惑い、ディナモ・ザグレブ対レッドスター・ベオグラードの試合で起こった暴動時に警官に足蹴りしたクロアチア人選手ボバン、そして、封鎖されたサラエボに家族を残したままユーゴの代表監督を続けることはできない、と心情を吐露したオシム監督…。
彼らの発言から、苦しい立場がひしひしと伝わってきて、何とも言えない無力感を覚えた。
無理やり、ユーゴスラビアという国を作ってしまったことが諸悪の根源なのか?
いやいや、歴史的には、もっと根深い複雑な感情もあるのだろう…。
考え出すときりがないのでこのへんでやめておきますが、いろいろ大変なものを背負いながらも、陽気なバルカンの人々に、今後も注目していきたい。

サラエボ,希望の街角 NA PUTU
ヤスミラ・ジュバニッチ監督、ズリンカ・ツヴィテシッチ、レオン・ルチェフ出演
☆紛争から10余年後のサラエボ。キャビン・アテンダントのルナは、管制官の恋人アマルと同棲中だ。子供が欲しいルナだったが、アマルは勤務中の飲酒が発覚して停職になってしまう。アマルは、戦友と再会し、彼の勧めでイスラム原理主義の人々が集う湖畔の村に向かう。
一見、普通に日常を送っているように見える若いカップルだが、彼らには暗い過去がある。しかしそれば特別なことではない。サラエボに暮らす人の多くが、何かしらの辛い過去を持っているのだから。そうはいっても心の傷の深さや感じ方は、千差万別である。
両親を殺され、家族の愛に飢えているルナ。
戦場で死を目の当たりにし、酒に逃げ、宗教に癒しを求めるアマル。
それぞれの方向性が微妙にずれ、すれ違ってしまうのが何ともさびしく、やり切れない。
地味な作品ではあるのだが、心理描写が丁寧で、好感が持てる。
イスラム信者といっても、狂信的な人から距離を置いている人まで様々。同じ神を信じていても、これだけすれ違ってしまうのか…。宗教の問題は奥が深いので、軽々しく発言もできないのだが、たとえ宗教感が違っても、人は人とつながれるはず。
ルナとアマルもきっといつかはわかりあえる。そんな未来を予感させる映画だった。

Posted on 2012/03/04 Sun. 00:00 [edit]

category: 映画賞・映画祭

thread: ブラジル - janre: 海外情報

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