CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

2011アカデミー賞、ドキュメンタリー部門にブラジル映画「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」がノミネートされました!  

1歩も2歩も3歩も遅れましたが、アカデミー賞の話題を少々。

ブラジル発のドキュメンタリー映画「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡 Waste Land」がアカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネートされました!
この作品は、昨年の東京国際映画祭で上映され、アーチストのムニース氏も来日したので、ご覧になった方もいられると思いますが、(レビューはこちら
ブラジルのリサイクル品回収業の人々と現代美術アーチストがタッグを組んだ必見の傑作です。
ドキュメンタリー賞というと、マイケル・ムーアの政治批判ものや、伝統漁業批判など、攻撃的な作品ばかりが注目されがちですが、この映画は、「アートは人々の気持ちを豊かにする」ということを証明してくれる、希望に満ちた作品です。
ぜひ受賞してほしいわ~

そのほか、ラテン映画では、イニャリトゥ監督作「ビューティフル」が外国語映画部門、毎度おなじみ~の、ハビエル・バルデムが主演男優賞にノミネートされています。
ペネロペが無事男児をご出産、ということで、お二人にとっては二重の喜びでしょう^^。

また、大のお気に入り俳優マーク・ラファロが、「キッズ・オールライト」で助演男優賞ノミネートもうれしいかぎりデス。
そのほかのノミネート作品はこちら。受賞式は2月27日です!
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Posted on 2011/01/29 Sat. 13:05 [edit]

category: 映画賞・映画祭

thread: 第83回アカデミー賞 - janre: 映画

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エミール・クストリッツア主催の映画祭にGGベルナルがゲスト参加!  

昨日からの「町おこし」つながり~、ということで、エミール・クストリッツア監督がセルビアの田舎町に作った映画村の話題を少々。

クストリッツァ監督は、映画『ライフ・イズ・ミラクル』のロケ地だった村を気に入り、Mokra Goraという場所に、「Kustendorf映画村」を建設。若手の映像&音楽クリエーターを育てる学校や、映画&音楽祭を開催し、戦争で痛手を負ったセルビアの復興に一役買っているようです。
今年の1月5日から11日には、映画祭「International Film and Music Festival Kustendorf 2011」が開かれ、アッバス・キアロスタミ、ニキータ・ミハルコフという大御所監督、そしてメキシコからはガエル・ガルシア・ベルナルも参加。昨年のラテンビート映画祭で日本にもやってきた「レボリューション」が上映されました!

行って見たい、嫌、行かねばならない映画祭がまた一つ増えてウレシイです^^!

映画祭のサイトはこちら

クストリッツア監督のオフィシャルサイトはこちら

Posted on 2011/01/24 Mon. 22:16 [edit]

category: 映画賞・映画祭

thread: ヨーロッパ映画 - janre: 映画

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「ウッドストックがやってくる」レビューをUPしました!  

☆1969年夏。田舎町ホワイトレイクでさびれたモーテルを営む母は、息子エリオットと共に銀行へ出向くが、借金の返済延期を断られてしまう。町の役員をやっているエリオットは、ロックの祭典ウッドストックの開催場所が見つからない、というニュースを知り、広大な土地のある我が町に誘致しようと思い付く。

時代を代表するロックの祭典ウッドストックの裏話、と聞いただけでワクワクして見始めたのだが、いい意味で期待を裏切ってくれた上質な青春&家族の物語に仕上がっていた。
真面目な青年エリオットは、母親の生きがいである実家のホテルを立て直すため、そしてさびれた田舎町を活性化させるため、ウッドストック誘致を思いつく。だが、保守的な町の人々はエリオットを冷たい目で見、金のことしか頭にない母親もいろいろと文句をつけてくる。そんなみんなのわがままに戸惑いながらもエリオットは世界中が注目するロックの祭典の波に飲まれていく…。

「ロックフェスをおらが町によんで町おこし!」といえば、故郷の茨城で10年続いている「ロックイン・ジャパン in ひたちなか」。ビーチそばの海浜公園で毎年行われているロックの祭典なのだが、ここは普段はだだっ広いだけのタイクツな公園。そばにある阿字ケ浦ビーチも、小さくてダサくて面白味にかける。
苗場や湘南といったお洒落なイメージがあるリゾートとは違い、いわゆる閑古鳥が鳴いている保守的な田舎町でロックフェスなんて、初めは地元民もさぞかし驚いたことだろう。ウッドストックのように、「なーんで、そんなおったまげたことやるんダッペー」という反対意見も当然あったはず。
渋谷陽一御大は、おそらくウッドストックを多分に意識して、この冴えないビーチを選んだのだろうが、それが功を奏し、見事にひたちなか市の町おこしに貢献して下さった(おかげで私も毎年地元でロックフェスを楽しんでおります)。

話はそれてしまったが、映画を見ながら我が故郷のロックフェスを思い出し、始まりはこんなだったのかなあ、なーんて想像してしみじみ…。

「ロックイン・ジャパン」はロックが偏見を持たれない現代の祭りだが、ウッドストックは、ロック=不良がやるもの、と思われていた時代の話である。回りの大人たちの反感は今とは比べられないほどだったに違いない。
この時代を扱った映画の定番といえば、ベトナム戦争か学生運動かヒッピー。でも、実際にはエリオットのように真面目でいけてない素朴な青年も大勢いただろうし、そういった若者たちは、周りの盛り上がりを内心うらやましく思いながらも、殻をやぶれずにいたのだろう。
この映画には、ステージ上のジャニスやジミヘンの姿はまったく出てこない。ウッドストックに集まった若者たちが薬を飲んでトリップしたり、泥だらけになったり、沼で裸で泳いだり…。そんな姿をエリオットの目を通して追っていく。
途中からすっかりエリオットに感情移入し、ウッドストックの開放的な雰囲気を謳歌する若者たちに乗せられ、自分もその場にいるようなトリップ気分に…。

古いタイプの両親との関係や、ゲイであることの悩みなど、エリオットはいろいろ抱える問題も多いのだが、このイベントをきっかけに、一歩を踏み出そうとする。
祭りの後、山のようなゴミをバックに、すがすがしそうなエリオットの姿は印象的で、彼の旅立ちに拍手を送りたくなった。

この映画は若者中心の映画ではあるのだが、両親の姿もしっかりと描かれている。
ロシア系ユダヤ人の母は、徹底した金の亡者。ホテルの客にもケチなことばかりいい、融資をしぶる銀行員の前で悪態をつく。一方、父親は生きがいをなくし、生きた屍状態。そんな二人がウッドストックをきっかけに少しだけ変わっていく(祭りが終われば、母親はまた業つくばりに戻るのでしょうが)。
母を演じたのは「ベラ・ドレイク」で怪演したイメルダ・スタウントンなのだが、これがまた上手い!イギリス版市原悦子の体当たり演技は必見です。
また、脇役としてデカイ女装の用心棒(リーヴ・シュレイバー)も登場するのだが、彼のちょっとした一言もピリリときいて、いいスパイスとなっている。「ガープの世界」でジョン・リスゴーが演じたオカマを彷彿とさせる存在感!(女装といえば、ミッツや松子が今、流行ってますが)
そしてそして、ウッドストックのプロデューサーを演じたジョナサン・グロフ(要チェックの新人!)もキラキラ光ってて美しかった~。

久々に心が晴れ晴れする名作で、この映画を抱きしめて帰りたくなった。
ウッドストックを舞台にはしてはいるが、アン・リー監督の初期作品「推手」「恋人たちの食卓」路線のハートウォーミングな作品でした。

最後にもう一言:この映画の後でも先でもいいので、ドキュメンタリー映画「ウッドストック」を見ると、よりこの時代を体感できるはず。私も今から、昔録画したビデオをひっぱりだしてみるつもりです^^!

ウッドストックがやってくる!TAKING WOODSTOCK
アン・リー監督、ディミトリ・マーティン、ダン・フォグラー、ヘンリー・グッドマン、ジョナサン・グロフ、ユージン・レヴィ、リーヴ・シュレイバー、イメルダ・スタウントン出演

Posted on 2011/01/23 Sun. 17:04 [edit]

category: 映画レビュー

thread: 映画レビュー - janre: 映画

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アルゼンチンから届いた極上のサスペンス「木曜日の未亡人」のレビューをUPしました!  

☆舞台は2001年のアルゼンチン。金融危機で社会が揺れる中、超高級住宅街では、中世の貴族社会を彷彿とさせる優雅なパーティが開かれていた。
その直後、豪邸のプールで男3人の死体が発見される。警察は感電による事故と判断するが…。

男たちの死は、事故なのか殺人なのかそれとも…。
謎の死を遂げた男たちは、この住宅街の住人。
何不自由なく優雅に暮らしているかに見える人々だったが、それぞれが悩みを抱えている。
中心人物の夫婦は冷え切った関係にあり、見せかけの愛に苦しんでいる。
隣人の若い妻は心の病を抱えたDVの夫に怯える日々を送っている。
エリートサラリーマンだった男は職を失ったことを家族に告げられず、貯金は底を突こうとしている。
そして、引きこもりがちの息子のいる一家は、妻が職のない夫に代わって家族を支えている。

幸せそうな高級住宅街で暮らす人々の裏事情は、豊かさから没落したアルゼンチン社会を見事に投影している。自分たちの置かれている状況を直視できず、優雅だった過去の生活にしがみつく大人たち。そんな大人の姿を思春期を迎えた子供たちは、冷やかに見つめている。

設定は「デス妻」に似ているが、内容はシリアス。家族もそれぞれ個性的で、心理描写も秀逸だ。
斜陽を迎えたアルゼンチン社会や、過去の豊かさにしがみつき現実に対応できないひ弱なエリートたちの姿は、今の日本社会や日本人にも通じるものがあり、身につまされた。

人間も社会もいつかは成長が止まり秋を迎えるものだ。その変化から目を背けず、どう乗り越え、新しい価値観で生きていくか。みんなが考えなければいけない時期に来ているのかも…。
そんなことをしみじみと考えさせられる上質のサスペンスだった。

木曜日の未亡人 LAS VIUDAS DE LOS JUEVES
マルセロ・ピニェイロ監督、パブロ・エチャリ、レオナルド・スバラグリア、エルネスト・アルテリオ出演

Posted on 2011/01/15 Sat. 13:16 [edit]

category: 映画レビュー

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マチュー・アマルリック来日中!  

フランスでもっとも活躍している名優マチュー・アマルリックが来日!
日仏学院と京橋のフィルムセンターで映画上映&トークショーが開かれました。
マチューは普段着に書類がいっぱいつまったような黒いバッグを持って登場。
スターとは思えない腰の低さにびっくり!
司会者や会場からの質問にも真摯に答えてくれました。
「映画祭の審査員は1回だけやったけど、もう絶対やらないと決めている」とのこと。
監督業にも進出し、最新作「オン・ツアー」ではカンヌで監督賞を受賞しているマチューだけに、作品に対する見方は厳しいのでしょう。

フィルムセンターではマチューの作品以外にも、日本で公開されなかったさまざまなフランス映画を2月末まで上映。
南米関係では、アルゼンチンの巨匠フェルナンド・E・ソラリス監督(「ラテンアメリカ・光と影の詩」)の息子ジュアン・ソラリス監督の短編「頭のない男」(2003年)がラインナップされています!
フランス映画には疎いのですが、コスタ・ガブラス監督の「斧」(2004年)、トニー・ガトリフがプロデュースした短編「すべての道はオーベルヴィリエへ続く」などが、気になるところです。
詳細は日仏学院サイトフィルムセンターサイト

Posted on 2011/01/09 Sun. 19:37 [edit]

category: 映画情報

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