CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

カバキーニョ  

ジャズ・フェスの帰り、ベロオリゾンテの公園で見たライブは、ウクレレに似た楽器カバキーニョを、ギターのように弾きまくる若手アーチストHamilton de Holanda
カバキーニョという楽器は、もともとは、のんびりと奏でるものらしいのですが、Hamiltonの演奏はとても情熱的で、終始、圧倒されっぱなしでした。(イメージ的には、ジェイク・シマブクロの演奏を、より熱くした感じ)
Img_0078ハーモニカとのコラボもいい感じではまっていて、何より演奏しているHamiltoがとても楽しそう。
公園の無料ライブでこんなにサービスしちゃっていいの?というぐらい、本格的なライブでした。

演奏終了後、Hamiltonを出待ちしている人がいたので、眺めていたら、みんな友達みたいにHamiltonに話しかけて、CDや写真などを渡している様子。
なんでも「これ、僕の好きなCDだから聞いてみて」「これ、ワシの孫なんだよ、かわいいだろー」などと世間話しているらしいです。
見ず知らずの他人、しかも相手は演奏してくれたアーチストなのに、自分の好きなCD渡すっていう感覚は???、ですが、それもまたブラジ~ル♪ 
つくづく、オモロイ人たちだ。

Hamilton de HolandaのCDは、日本のアマゾンで買えることが判明。おススメいたします!
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Posted on 2007/09/25 Tue. 14:05 [edit]

category: 音楽

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世界遺産でジャズ・フェス  

先週末、ミナス・ジュライス州にある世界遺産オーロ・プレットで開かれたジャズ・フェスに参加してきました。
オーロ・プレットはかつて金鉱として栄えた古い町で、ミナス・ジュライス州の州都ベロオリゾンテからは、バスで約2時間の場所にあります。
古い教会、石畳、そして急な坂道が有名ですが、こんな山奥でバド・シャンクやジョアン・ドナート、ジョシュア・レッドマンが集まるジャズ・フェス?と、少々意外な感じ。はたして、お客は集まるのでしょうか…。

有料(160ヘアイス/1日)のライブが開かれる会場Parque Metalurgicoは、オーロ・プレットの中心・チラデンチス広場から急坂をぐんぐん下った町はずれにあり、一度、降りたら二度と上りたくない場所。
日本でジャズ・フェスに何度か参加している私は、自由席、しかも休日と聞いたら、当然早く行って席取り!と、考え、開演1時間前に到着!

ところが、人の姿がまったくない…。
ここは“ブラジル”だったのをすっかり忘れていました。
近所のカフェは閉まっているし、買い物する店もなし。
かといって、急坂を歩いて戻る元気もないしなあ…。

時間を持て余し、1時間以上、会場の周りをウロウロしていた私は、誰が見ても挙動不審なあやしいアジア人。

やっと開演時間の6時になったものの、客は数えるほどだけ。
しかも、ライブ会場には入れない。
これが噂にきいていたブラジル時間か…。

30分後、待たせるだけ待たせて、何のアナウンスもなく開演。
このあたり、すでにかなり、待ちくたびれています。

席の半分も客が埋まっていない、ちょっとさびしいジャズ・フェスがのんびりとスタート。
トップバッターは「Samba Jazz Trio」。
ブラジル人の若いピアニストKiko Continentinoを中心としたバンドで、ドラムがトランペットも兼ねる、という面白い編成。
オーソドックスだが、とても聞きやすいジャズで、かなり私好み。
待ちくたびれ、盛り下がっていた気分もどんどん高揚していき、客が後ろの席まで埋まっていたことすら気付かず。
ラストは、ブラジルのバンドらしくサンバのリズムで元気よく締めてくれました。
まだ、あまり知られていないミュージシャンではありますが、ヨーロッパ・ツアーにも行っているとのこと。Kiko Continentino、これから要チェックです。

30分の休憩、と、アナウンスが入ったので、さっそく手荷物で席とり。
ところが、周りを見ると席とりをしているのは私を含めて10人ぐらい。
せっかく早く来て前の席をとったのに、なぜ?
日本のフェスだったら、
早く行って並ぶ → 慌てて席取り → 最初から最後までしっかり見届ける

と、いう方式が一般的だと思うのですが、ブラジル、とくに富裕層のブラジル人は、そういうガツガツしたことしないものなのでしょうか。

Img_0064続いては、ギター・デュオ「Duofel」。
まったりギターだったら眠くなりそう、と少々心配していたのですが、どっこい、寝てる暇もないぐらいアーチスティックな演奏にびっくり。
さまざまな種類のギターを使い、叩いたり、弓で弾いたり、二人が叫び合いながらギターの音を組み合わせたり…。
とにかく技がいっぱい!
さすがはviolao(ギター)の国のミュージシャン!
こんなに楽しくてハイ・レベルなギター・デュオは初めて聞きました。

次の休憩中、人の流れにそって会場の上のラウンジを覗いてみると…。
そこは、ワインや、カイピリーニャ、シャンパンが並んでいるパーティー会場。
とくにvip客だけでもない様子。でも、まさか飲み物は有料よね、と思ったら、全部フリー!
さらに飲み物だけでなく、軽食まで付いている!
「立食パーティ付きのジャズ・フェス」なんて、どこにも書いてなかったけど、これってブラジル流?
みんな優雅に飲み食いしながら、週末の夜を楽しんでいます。
ジャズ・フェスなので、年齢層はかなり高いのですが、ブラジル人はお年を召した方も宵っ張りが多いのでしょう。
夜が更けるにつれてどんどん賑やかになってきます。

Img_0066お次は、大御所ジョアン・ドナートとバド・シャンクの登場。
さすがに大物だけあって、会場は満席。
派手なシャツを着て現れたジョアン・ドナートは、ニコニコしながら、のんびりマイペースに演奏。夜も10時を回り、旅の疲れで少々眠くなっていたので、まったり演奏は子守唄になりそうでしたが、そんな演奏にバド・シャンクのサックスが、ときどき活を入れていました。
メンバー紹介もMCも一切なし。サービス精神ゼロ、の演奏ではありましたが、御大ジョアン・ドナートが満足そうだったので、よしとしましょう。

トリをしめたのは、Oscar Castro-Neves Quinteto。ギターを中心に、バイオリンとサックスが入った大所帯で、フュージョンっぽいバンド。このライブでは、客が入りきれないほど増え、席取りをしていた場所も、遅れて戻ったらどこかに消えていて、少々慌てましたが、これもブラジル流?

深夜2時まで大盛り上がりのtudo e jazz festival。
来年はどんなアーチストがやってくるのか、楽しみです。
tudo e jazz festivalのサイトはこちら

Posted on 2007/09/22 Sat. 13:00 [edit]

category: 音楽

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911と「マチュカ」  

9月11日は、全世界が忘れることのできない同時多発テロの日だが、もう一つ、南米とくにチリ国民にとって「9月11日」は特別な1日である。
軍が大統領を暗殺し、長い暗黒の軍事政権時代が始まったのが、1973年9月11日だったのだ。

そして、2007年の9月11日、私は、ブラジルの深夜のTVで、チリ映画「マチュカ」を鑑賞した。

舞台は、社会主義政権下にあった1973年のサンチアゴ。
格差是正制度によって、富裕層が多く通う教会の学校に、貧民街で暮らす子供たちが入学してきた。揃いの制服や水着を買えない子供たちは、教室内で浮いた存在だったが、その中の一人マチュカは、いじめられっ子だったゴンザロと親しくなる。
二人は、お互いの家を行き来するようになるが、それぞれ、自分とまったく違った生活に驚きを隠せない。
ゴンザロとマチュカ、そしてマチュカの隣人シルバナの3人は、世の中の不穏な動きに戸惑いながらも、交流を深めていく。

一方、大人たちは、自分たちの生活を守りたい富裕層と、改革推進を望む労働者階級との間で対立が激化。
保守的なゴンザロの母がデモで遭遇したマチュカたちに罵声を浴びせたことをきっかけに、ゴンザロとマチュカたちとの間に微妙な溝が生まれてしまう。

そして、9月11日、軍がチリ政府を掌握。

まもなく激しい社会主義派狩りがはじまり、ゴンザロたちが通う教会の牧師も更迭されてしまう。
マチュカたちの身を案じたゴンザロは、自転車で貧民街へ向かうが…。

日本人にとって、チリという国はあまりにも遠すぎる。
ましてや1970年代に何が起こっていたのかなんて、ほとんど知られていないだろう。
「マチュカ」というタイトルと、子供の姿が写ったスチール写真を見ただけでは、子供たちの友情を描いたほのぼのとした人間ドラマ、と思うかもしれない。

もちろん、子供たちの心温まる交流も描いているし、「小さな恋のメロディ」のようなかわいい初恋物語も存在する。
ゴンザロの姉のパーティーで酒を飲んで酔っ払ったり、3人が無邪気に缶ミルクを舐めあったり…。貧乏とか金持ちとかは関係なく、普通の子供が経験する、ちょっと大人っぽい遊びを楽しむシーンは、とてもほのぼのしていて温かい。
ただ、その3人の子供の関係がとてもピュアなだけに、周りの環境である大人たちの対立や怒りの激しさが、際立って映ってくる。

富む者と貧しい者の格差は、ここサンパウロでも日常的に目にするし、南米の国々の長い歴史的事情もあるので、どうのこうの言うつもりはない。ただ、子供の生き生きした目が、絶望の目に変わる社会は、やはり見ていてとても辛い。

支配階級にどっぷりつかった母親の行動をだまって見つめるゴンザロ。
デモの中、戸惑いながらも旗を配るゴンザロ。
そして、衝撃の瞬間を凝視するゴンザロ。

いじめられっ子で、いつもビクビクおびえた表情だったゴンザロが、マチュカと友達になることで、生き生きとして子供らしい表情に変わり、そして、衝撃のシーンを目にしたあとは、一転して絶望の目と変わっていく…。

彼の表情の変遷に注目です。

日本では、14日から始まる「スペイン・ラテンアメリカ映画祭
で上映されるとのこと。東京&大阪近郊にお住まいの方、必見です!

マチュカ ★★★
アンドレス・ウード監督、マティアス・ケール、アリエル・マテルナ、マヌエラ・マルテーリ出演

もう一言;
アディダスの靴、コンデンスミルク、ぼっとんトイレなど、貧富の差を象徴する小道具の使い方もうまい。テイストは違うが「天国の口、終わりの楽園」「蝶の舌」といったラテン映画を彷彿とさせるものあり。

Posted on 2007/09/13 Thu. 12:57 [edit]

category: ラテン映画

thread: 公開予定前の映画 - janre: 映画

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ベネチア映画祭はトニーの「ラスト・コーション」!  

ベネチア映画祭の結果は…、

金獅子賞:「ラスト、コーション」!!
アン・リー監督、2度目の受賞!アジア人としては、初めて??
マラビリョーゾ!何よりトニー・レオン主演作ってことが、めちゃくちゃうれしいデス!
ブラジルの新聞にも、上映後の反響がすごかった、というような(たぶん)記事がでていました。

銀獅子(監督)賞:ブライアン・デパルマ

審査員特別賞:
「La Graine et le Mulet」、「アイム・ノット・ゼア」
*「アイム・ノット・ゼア」は、ブラジルのカルチャー番組でもかなり話題になっています。

最優秀男優賞:ブラッド・ピット
*おおっ!ブラピのファンの皆様おめでとうございます。これでハクがつきますね。

最優秀女優賞:ケイト・ブランシェット

特別獅子賞:ニキータ・ミハルコフ監督

その他のノミネート作品はこちら

Posted on 2007/09/08 Sat. 13:12 [edit]

category: 映画賞・映画祭

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ダニエル・ブルマン新作「Derecho de familia」  

ここサンパウロでは、水曜日、一部の映画館で映画を安く見ることができます(日本でも同じですが)。
同じようなサービスは、日本でもやっていますが、日本と違うのは、映画館によって料金設定が違うこと。
だから、同じ映画を見るのなら、安い場所を探して見たほうがおトク。
さらに、学生証(語学学校でもOK)を持っていると半額になる、という特典もあります。
先日は、その特典を利用して、4ヘアイス(日本円で約250円)で映画鑑賞。
地下鉄の往復料金(4.8ヘアイス)よりも安い!
ちなみに、休日の一般料金は18ヘアイス(約1100円)。

鑑賞したのは、アルゼンチンの新鋭監督ダニエル・ブルマンの最新作「Derecho de familia」。
この作品は、南米の映画賞で監督賞などを受賞していて、サンパウロのミニシアターでもロングランされています。新聞の映画評も上々。
ということで、音声スペイン語、字幕ポルトガル語のジューイッシュ・コメディをどこまで理解できるか、いざ挑戦!

主人公は、やり手弁護士の父に強いコンプレックスを持つ大学教師のアリエル。
ピラテスにどっぷりはまっている彼女サンドラとの間に子供ができ、結婚したのはいいけれど、家では妻の尻にしかれる日々。夫になり、父になっても、なかなか大人になりきれない。
そんな彼のもとに、ある日、偉大なる父から連絡が入った。。。

ダメ男君と彼をとりまく家族のそこそこ幸せな人生を、コミカルなタッチで描いたライト・コメディ。
ユダヤ人ということで、何かとウディ・アレン映画と比較されやすいが、この作品は前作「僕と未来とブエノスアイレス」よりも、さらにアレン映画に近いテイスト。
そこそこ恵まれた人生を送りながらも、人並み以上に強いコンプレックスを抱き、独りよがりな悩みに翻弄されているあたりが、ウディ・アレンっぽい。
体も細身で、動きがコミカルなあたりも似ているし。(主役は前作と同じDaniel Hendler)
強い信念を持って生きている妻と、気持ちがいつもフラフラしている夫の対比がユニークだし、立派な父に対する憧れとコンプレックスの入り混じった微妙な気持ちも、小道具を使って繊細に描かれていた。
前作よりも、かなりこなれた感じがして、監督の将来性を感じた。
これから、ヨーロッパの映画祭でも注目されるのではないでしょうか?

ただ、残念だったのは、私の語学力。
主人公のモノローグが多くて、そこは、ほとんどまったくついていけず。
おそらくそれがこの映画の持ち味で、粋な表現がいっぱい詰まっていたのでしょうが。。。
会場では、クスクス笑いが起こっていましたが「わかんねいよー」と、少々悲しくなりました。

スペイン語を聞きながら、ポルトガル語字幕を読むっていう経験をはじめてしたけど、半分以上、単語は同じ?
どちらもできる人から言わせると、微妙に違うらしいけど、まったく違う言語をしゃべる日本人からみたら、ほとんど同じに聞こえました…。

DERECHO DE FAMILIA (2006年・アルゼンチン)
Daniel Burman監督、Daniel Hendler、Arturo Goetz出演

Posted on 2007/09/07 Fri. 09:30 [edit]

category: ラテン映画

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