CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

サンパウロ国際短編映像祭  

23日、サンパウロ市内で「第18回国際短編映像祭」がはじまりました。
ブラジル国内、中南米の国々をはじめ、世界各国の短編映画、約500本が、9会場で10日間にわたって上映されます。
そして、これ、なんと、すべて無料で見ることができるのです!
「短編」ということで、新聞やTVで大きく取り上げられてはいませんが、カンヌやサンダンス映画祭などで上映された作品も見られる、かなりおいしい映画祭です。

昨晩は、先日、グラマード映画祭の短編映画部門で作品賞を受賞したばかりの「ALPHAVILLE 2007 D.C」を見てきました。
カウボーイが現代にトリップして、都会の悪(?)を征伐に回る奇天烈映画で、短編ならではの遊び心がいっぱい。会場も爆笑の嵐で、最後に大きな拍手が起こっていました。
ほかに、日系人の父とブラジル人の母を持つ少年が、日本の金閣寺を訪れて、美少女と小さな冒険に出るショート・ストーリー「春」は、エキゾチック・ジャパーンの世界。日本人から見ると、少々こそばゆい映画ではありましたが、遠い国・日本への憧れの気持ちがあふれたアジアな世界を描いていました。
偶然、主演の少女(今は15歳ぐらい?すっかりきれいなお嬢さん)の家族が前の席に座っていて、娘がスクリーンに映る姿をうれしそうに見ていました。
お父さんが東洋人、お母さんは金髪美人で、二人の娘さんは、それはそれは見事な美貌。将来が楽しみです(って、知り合いでもないのに^^;)。

「パノラマ・ブラジル」部門で上映されるブラジル映画は、英語字幕が出ないのがちょっと残念。セリフの多い映画だと、ついていけないこともありますが、短編なので、ギブアップする前に終わってくれます。

一昨日見たブラジル以外の中南米映画部門「ラティーノス」は、国際映画祭用に編集されているため、英語字幕がしっかりついていました。
メキシコ映画「SENAS PARTICULARES」(Kenya Marquez監督)は、過保護な母が行方知れずになった息子を探しに死体置場へ行くお話。短い中に涙と笑いのある、ちょっと悲しいストーリー。どこかでみたことのある役者も出ていました。
ほか、トドに扮した人間たちが、海岸で縄張り争いをするグロテスク映画「MACHOS MARINOS」(Guillermo Kloetzer監督・ウルグアイ)や、単純なアニメーションを使いながら、しっかり笑わせる「LAPSUS」(Juan Pablo Zaramella監督・アルゼンチン)など、ラテン部門は、かなりバラエティ豊かなラインナップです。

会場に置いてあった映画祭パンフレット、いくらか聞いたら、こちらもタダ(英語の解説も出ています)!
ブラジルの政治家や公務員はかなり評判悪いですが、少なくとも文化関係は、日本より太っ腹!
サンパウロは、お金なんかなくたって、十分、楽しめる町なのです^^。

映画祭の詳細はこちら
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Posted on 2007/08/26 Sun. 03:41 [edit]

category: 映画賞・映画祭

thread: 映画情報 - janre: 映画

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Primo Basilio  

☆舞台は1950年代のサンパウロ。主婦のルイザは、夫がブラジリアへ長期出張中、いとこのバシリオと恋仲になり、情事にふけっていた。家政婦のジュリアナは二人の関係に探りをいれ、ルイザがバシリオに書いたラブレターを入手。まもなくバシリオがパリに旅立ち、傷心のルイザに追い打ちをかけるように、ジュリアナの執拗な嫌がらせが始まった。
夫への秘密を守るため、ルイザはジュリアナに代わって、家事に追われ、さらに、金の無心までされてしまう。

TVの2時間サスペンス「家政婦は見た!」のような粗筋。意地悪な家政婦ジュリアナが、金持ちの女主人の情事を探るあたりは、市原悦子がだぶって見えた。
秘密を握った家政婦が、いい気になって、女主人の服を着、澄まし顔で居間でTVを見ている姿が、憎らしいけど、ちょっとかわいくもあり。。。
女主人ルイザは破滅の道をたどっていくわけだが、奇麗で純粋で、ガラスの心を持ったルイザには、結局、最後まで同情できず。
後で知ったが、監督はTVドラマのプロデューサー、役者もドロドロ愛憎劇「パライゾ・トロピカル」に出ている俳優たちだった。だから2時間ドラマっぽかったのですね~。

見終わったあと、ちょっと失笑してしまったけど、同じ劇場で見ていたブラジル人たちも笑っていたので、私の反応は正しかった?!
ちなみに、ブラジルの若者たちはハリウッド映画好きで、ブラジルの映画はほとんど見に行かないそうで、客層もかなり高かったです。
この映画、国内でヒットしているかは???ですが、「ハリー・ポッター」並みにあちこちで上映されています。大手会社(おそらくTV局)が製作した大衆向けエンタメ作品なのでしょう。日本もブラジルも、映画業界の構造は似たり寄ったりなようです。

Primo Basilio
Daniel Filho監督、Debora Falabella、Fabio Assuncao、Gloria Pires出演

Posted on 2007/08/17 Fri. 12:18 [edit]

category: ブラジル映画

thread: 公開予定前の映画 - janre: 映画

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ブラジルのTV番組  

毎晩、言葉もわからないのに、TVを見ています。
見続けていれば、そのうち目の前の霧が晴れるように、突然、意味がわかるようになる?!
なんて、甘い考えを抱いているわけではありませんが…。

ブラジルのTVドラマは、毎晩、同じ時間に放送している帯モノと、週1のものがあります。
毎晩放送している「パライゾ・トロピカル」は、日本の昼帯(東海TV系)のようにドロドロの愛憎劇。豪邸に住む人々が、いじめたりねたんだり、ぐちゃぐちゃやっている感じ。善人と悪人の双子の姉妹が主役で、入れ替わったりしています。

週1の連ドラでは、アメリカのヒット・ドラマ「デス妻」のリメイク版「ドナ・ジ・カーザ デスパレイト」が15日からスタートしましたが、役者が変わっただけで、粗筋はそのままでした。
本家の「デス妻」も放送していましたが、日本と同じシリーズで終了。
はやく続きをみたいのですが、ここブラジルでもしばしの間、おあずけのようです。

火曜10時半から放送しているコメディ・ドラマ「トマ・ラ・ダ・カ」は、ベタではありますが、アメリカの懐かしいコメディ番組の匂いがプンプンしています。
おしゃれなアパートに住む二家族を中心に、毎回、騒動が起こるドタバタ・コメディです。
けっこうな年のおばちゃんたちが、ド派手な化粧と衣装で、騒ぎまくっているのがケッサクです。

そして、もっとも気に入っているのが火曜10時のコント番組「カセタ・プラネッタ」。
サッカーのセレソンや政治家など、誰でも知っている有名人をおちょくる、軽い風刺のきいた社会派コントがメイン。
カストロ議長そっくりのタクシー運転手が、チェ・ゲバラのTシャツ売ってたり、セレソンの監督ドゥンガに扮したおじさんが、ダサイいシャツ着て出てきたりします。
ほかに、着ぐるみや、汚いオカマちゃんなど、一目で笑えるコントの定番キャラもあり。
モンティ・パイソンほどシニカルではありませんが、ドリフのコントよりは大人向け。日本の深夜でも受けそうな番組です。

Posted on 2007/08/16 Thu. 13:01 [edit]

category: ブラジル・南米の話題

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ワグネル・マウラ新作, SANEAMENTO BASICO,O FILME  

☆舞台はブラジル南部の、のどかなイタリア移民の町。家具工場の長女マリーナは、村おこしのために映画を撮ることをを思いつき、夫ジョアキンや妹とその彼氏、、父親まで巻き込んで、自主映画作りをはじめるが…。

のどかな村、きれいな田園風景、出てくるのはラザロ・ラモス以外みんな白人。
こんなブラジル映画をはじめて見たので、まずびっくり(というか、いかに先入観があったか、ということですが)。
日本で公開されるブラジル映画は、社会派か貧民街の黒人の話か、赤茶けた荒野が舞台のロードムービーしかないので、こういうヨーロッパ的な世界もブラジルにはあるということが、日本人の私にとっては新鮮だった。

まだ、サンパウロから外に出ていないので、肌で感じてはいないのだが、ブラジルは大国だけあって、場所によって人も雰囲気もまったく違うらしい。
南寄りの地域は欧米系の移民が多く暮らしているので、こういったイギリスやイタリア的ヒューマン・コメディが作られるのも当然と言えるだろう。

家族みんなが揃いも揃って大間抜け。でも、本人たちはとても真剣に、おもしろい映画を作ろうとしているので、見ているうちに、次第に彼らの熱意に感化され、オバカな映画作りにエールを送りたくなった。
セリフがほとんどわからなくても、なんとなく雰囲気で会話の面白さは伝わってくるし、決して下品にならない、アット・ホームな笑いの堪えない映画だった。
俳優陣は、超豪華なだけあって、みんな個性があって魅力的。表情もとても豊か。

ただ、やっぱりコメディはセリフが命なので、
「日本語字幕つきでみたい!」

三谷ワールド、あるいはヒュー・グラント主演のライト・コメディ、もしくは「イタリア的恋愛マニュアル」っぽい雰囲気のある、洒落たコメディ映画です。
これってブラジル映画?!ブラジルにもこんな世界があるのねえー、という新発見もできます。
日本でも一部で注目されているワグネル・マウラ(「カランジル」「OI,ビシクレッタ」に出演。たれ目が愛くるしいラテン系)も出ているし、日本での配給は、すでにどこかついてるのかもしれませんが、まだでしたらかなりおススメです。

SANEAMENTO BASICO,O FILME (ブラジル・2007年)
Jorge Furtado監督、Fernanda Torres, Wagner Moura, Camila Pitanga, Bruno Garcia, Janaina Kremer, Lazaro Ramos出演

Posted on 2007/08/05 Sun. 14:07 [edit]

category: ブラジル映画

thread: 公開予定前の映画 - janre: 映画

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ベネチア映画祭出品作は?  

いつのまにかベネチアの季節!ということで、ランナップはこちら

今年は、ヒース・レジャー、ブラピ、G・クルーニー、デ・パルマ、コッポラ・ファミリー、そしてS・セロン、キーラ・ナイトレイ…と奇麗どころ&スター俳優&巨匠監督が勢ぞろいです。
個人的に気になるのはチャイニーズ2作品。

アン・リー監督作「Lust, Caution」にトニー・レオン主演と聞いたら注目せずにはいられません!

そして、台湾アート映画の旗手ツァイ・ミンリャン作の常連主演俳優リー・カーションが監督した「Help Me Eros」も興味津々。阪神の藤本そっくりのモンキー顔ですが、雰囲気のある俳優なので、どんな作品を作るのか?!
ただ、グランプリというのはどうかなあ。
最近、アジア映画続きなので、今回は欧米映画になりそうな予感。

トッド・ヘインズ監督の「I'm Not There」は、ケイト・ブランシェットやヒース・レジャーら豪華俳優陣がボブ・ディランを演じる作品で、アメリカでは9月公開予定だそうです。

ほか、コンペ作以外で、ブラジル映画が何本か選らばれていたのでご紹介します。

クレオパトラCLEOPATRA
Julio BRESSANE監督、Alessandra Negrini, Bruno Garcia, Miguel Falabella出演
タイトルそのままクレオ・パトラとシーザーの歴史絵巻。

A IDADE DA TERRA (1980)
Glauber ROCHA監督、Mauricio do Valle, Jece Valadao, Tarcisio Meira, Antonio Pitanga, Ana Maria Magalhaes出演
1981年に亡くなったROCHA監督の最後の作品。タイトルは「地球の時代」という意味です(たぶん)。詳細はこちら(ポル語です)

ANDARILHO
Cao GUIMARAES監督
数々のドキュメンタリー作品を手掛けている監督の最新作。

ANABAZYS
Joel PIZZINI、Paloma ROCHA監督、Glauber Rocha、Norma Bengell、Orlando Senna出演
監督はドキュメンタリー作家として有名のようです。

ポル語がまだまださっぱりのため、うまくリサーチできず、薄っぺらな情報しか提供できません。。
(補足、訂正コメント大歓迎!)

ブラジル作品以外で気になった作品は以下。
The Hunting Party
Richard SHEPARD監督、リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ダイアン・クルーガー出演
俳優はアメリカ人ですが、ボスニア映画。ボスニア紛争に取材にいったアメリカ人記者の話。

ジュリアン・シュナーベル監督の「Berlin」も気になります。ルー・リードが出るようなので音楽映画でしょう。

Cassandra’s Dream
ウディ・アレン監督、コリン・ファレル、ユアン・マクレガー出演
アレン監督、まだ英国にいるのでしょうか?NY派と呼ばれた昔が懐かしい…。

Blood Brothers「天堂口」
アレクシー・タン監督、ジョン・ウー製作、リウ・イエ、ダニエル・ウー、チャン・チェン出演
香港映画界の巨匠と、中国・香港・台湾の伸び盛りイケメン俳優のコラボ。舞台は30年代の上海暗黒街。ジョニー・トーとは一味違ったエンタメ作品が期待できそう。

Posted on 2007/08/02 Thu. 14:14 [edit]

category: 映画賞・映画祭

thread: 公開予定前の映画 - janre: 映画

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