CINEMA草紙

ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、キューバ等々、中南米カリブのラテン映画・音楽・カルチャーを紹介するニッチなブログです!

フランシスコの二人の息子  

「BOSSA CINE CLUB」に、ブラジル映画「フランシスコの二人の息子」ほかのワンポイント・レビューをUPしました。
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Posted on 2007/03/31 Sat. 11:57 [edit]

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パラダイス・ナウ  

☆☆昨年のGグローブ賞の授賞式を見て以来、日本公開を待ち望んでいた。
アメリカでは上映に対して抗議デモも起こったという。
てっきり主義主張のはっきりしたガチガチの社会派映画なのかと思ったら…
とんでもないです。心に響く人間ドラマです。女性の方、必見です。

☆舞台はイスラエル占領地のヨルダン川西岸地区。青年サイードとハーレドは、修理工場で働きながら、明日の希望を持てない日々を送っている。サイードは、英雄として崇拝される男の娘スーハに好意を持っていたが、思いを告げられずにいる。
そんなある日、サイードとハーレドは、組織からテルアビブでの自爆攻撃の実行者に任命される。名誉だと浮かれるハーレドに対し、サイードの表情は暗い。
自爆攻撃決行の日、爆弾を腹に巻いた二人は、西地区を囲うフェンスを抜け、イスラエル側で支援者を待つのだが…。

 サイードとハーレドの二人は一見普通の若者だ。音楽に合わせて踊ったり、水タバコをふかしたり、女の話をしたり…。さほど深刻さは感じられず、のんびりと構えている。
二人の憩いの場は、西地区が見渡せる丘の上。綺麗とは言い難い街並みではあるが、そこには人々の生活があり、市場には人があふれている。ここは本当に占領下なの? と疑いたくなるほどのどかな風景だ。

ところが映画が進むにつれ、この場所には自由がないことが見えてくる。
いたるところで道が封鎖され、高いフェンスに囲まれ、外の世界から隔離され…。人々は普通に暮らしているように見えて、実は大きな刑務所の中で暮らしているのだ。
さらに、人々の死に対する感じ方も尋常でないことが分かってくる。
店では自爆攻撃へ向かう青年のビデオメッセージが流れ、店員は「密告者のビデオのほうが人気があるよ」と、あっけらかんと言ってのける(この台詞には思わず笑ってしまった)。
おそらく、長い間閉ざされた場所に閉じ込められているパレスチナの人々は、平和&自由ボケ日本人からは想像できないほどの閉塞感にさいなまれ、自爆攻撃でしか自分の存在を確かめられない状況にあるのだろう。

自爆攻撃で英雄になることを軽く考えるハーレド、密告者として処刑された父を持つことに罪悪感を持っているサイード。それぞれ自爆攻撃をする動機は違っても、出口の見えない社会から抜け出したいという思いは同じだ。
そしてもう一人、サイードと惹かれあう女性スーハは、フランス育ちの洗練された美人で、パレスチナ人女性のイメージとはかけ離れている。彼女は英雄として死んだ父親を持つからこそ、自爆攻撃に何の未来もないことを知っている。
スーハは「攻撃すれば攻撃される理由を与えてしまう」と、自爆攻撃に向かう二人にはっきりNOと言うが、男たちは聞き入れない。
この台詞、欧米や日本のいわゆる傍観者が吐いたら、ただの「きれいごと」に聞こえるだろう。だが、英雄の親を自爆攻撃で失った女性に言わせることで、強いメッセージとなって観る側に訴えてくる。

決行日、ハーレドとはぐれたサイードが、爆弾を腹に巻いたまま、町を彷徨する姿は痛々しく、彼の苦悩が画面からヒシヒシと伝わってきた。
自爆攻撃する側される側、どちらにも大事な人があり、感情があり、苦しみがある。
イスラエル側から描いた「ミュンヘン」と、パレスチナ側の「パラダイス・ナウ」は、立場は逆ではあるが、人として感じる苦しみは同じ。日本の神風特攻隊もしかり。
この映画を冷静に見られない人たちが大勢いることに、世界が抱える問題の深刻さを感じた。

パラダイス・ナウ PARADISE NOW
ハニ・アブ・アサド監督、カイス・ネシフ、アリ・スリマン出演☆

Posted on 2007/03/30 Fri. 21:15 [edit]

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アジア・フィルム・アワード結果発表!  

3/20に香港で開催された第1回アジア・フィルム・アワードの結果は以下のとおり。
日本のニュースでは、中谷美紀の受賞にしか触れないのはどうして??
作品賞には満足です!

作品賞:「グエムル」

監督賞:ジャ・ジャンクー(「三峡好人」)

男優賞:ソン・ガンホ(「グエムル」)

女優賞:中谷美紀(「嫌われ松子の一生」)

Posted on 2007/03/21 Wed. 14:18 [edit]

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絶対の愛  

☆セヒとジウは、付き合い始めて2年のカップル。セヒは、彼がいつか自分に飽きてしまうのではないかと、気が気でない。デート中、ジウがほかの女に色目をつかった、と怒り出したセヒは、自分の顔を変えればジウを繋ぎとめられると思い込み、整形手術をしてジウの前から姿を消す。
数ヵ月後、セヒを忘れられないジウが二人で行った思い出の公園に行くと、大きなマスクとサングラスをした謎の女と出会う。
(以下、ネタバレあり)

好きな男を飽きさせないために別の女になろうとする女心…。
その一途さ、わからなくもないけれど、客観的に見ると、セヒの姿はとても痛々しい。
(昔、向田邦子の短編にも、同じような話があったが、あれは目を二重にしただけだった。こちらは整形手術の本場、韓国ですから、大胆に総とっかえ手術)
セヒの行動は、一見、ジウを愛するが故のようだが、本質はまったく逆で、相手の気持ちを無視した自己愛そのもの。かなり、うっとうしい女とも言えるだろう。
整形が成功し、新しい顔で彼に近づくと、今度は、昔の女、つまりは昔の自分をいつまでも忘れられない男に苛立ち、さらには昔の自分に嫉妬することになる。
この展開、十分に予想できたし、ギドク作品にしては何のひねりもなかったので、ちょっとがっかり。喫茶店のシーンも、公園のシーンもしつこいぐらいにワンパターンだし…。
それと、整形手術のリアルな映像がグロい。「これでもやりますか?」と、説教されている気分になり、あまり好感が持てなかった。

ところが、前半のワンパターンとはうって変わり、女の整形が暴露され、男が女の元を去ってからの展開はぐっと謎めいてくる。現実か幻覚かはっきりしない曖昧な映像と、愛に飢えた女が狂っていく様は、ギドク監督作品らしい“危うさ”が感じられ、引き込まれるものがあった。
家族だろうが恋人だろうが、相手のすべてを知ることは不可能だし、人は人を100%信じることはできない。
「信じようと努力する」ことで、人と人は、かろうじてつながっているだけなのかもしれない。

蜃気楼のような男との永遠のつながりを見つけた「うつせみ」の主人公とは逆に、この映画の二人は、目の前の愛を信じることが出来ずに破滅していく。
二人の存在を消しゴムで消してしまったかのような、観客を突き放したエンディングは圧巻。
「絶対の愛」というよりも、「絶望の愛」のほうがしっくりきそうな、壮絶な愛の物語です。




絶対の愛 TIME
キム・ギドク監督、ソン・ヒョナ、ハ・ジョンウ、パク・チヨン出演

Posted on 2007/03/19 Mon. 00:55 [edit]

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イタリア映画祭  

今年のGWも恒例のイタリア映画祭が開催されます。
(詳細は、お気に入りブログの「私のイタリア映画紀行」へ)

今年は行けそうにないなあ、となかば諦めていたのですが、
クストリッツア監督も参加しているオムニバス映画「それでも生きる子供たちへ」がひと足早く公開されると知ったからには、行かないわけにはいきません!
5月1日は、何が何でも♪有楽町で会いましょう~♪。

Posted on 2007/03/18 Sun. 00:36 [edit]

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